形としては保守派古参幹部の解任により、保守派に押され気味だった改革派が巻き返しに成功したかのような印象を受けます。
・・・しかし、リガチョフ氏、チェブリコワ氏の両政治局員兼書記、シチェルビツキー政治局員らの保守派のリーダーは健在のまま権力中枢に残りました。
ゴルバチョフ政権の基盤は確かに強まったことは事実ですが、一方ではペレストロイカに反対する勢力も予想以上に強いとみるのが、ソ連指導部の人事異動の正しい見方のようです。
ソ連国家予算は永年の赤字でした。
1988年10月末に開いたソ連最高会議は、89年度予算を歳出超過約350億ルーブルとする赤字予算を組んでいます。
ソ連の国家予算はこれまで歳入、歳出がほぼ一致する均衡予算として発表してきました。
公式に赤字予算を組んだのは第二次大戦後、初めてのこと。
しかし、ゴスチェフ蔵相は「ソ連の国家予算は長い間、赤字予算だった」と認め、これまで統計操作によってつじつまを合わせてきたことを明らかにしました。
約2万4千の企業が赤字操業で、その赤字額が110億ルーブルに達する状況では、当初から赤字予算を組まざるを得なかったようです。